棚と私、あの頃はまだ。

こんにちは!

ちょっとずつ暖かくなってきました。

病院の裏(スタッフゾーンですね)にこんな棚があります。

IMG_1091棚板は木製です

フードのストックを置いてある棚ですが、これは、今まで自宅で使っていたのを開業の際に運び入れました。

ちょっと奥行きがあってごついので部屋の中にあると正直せまくなるなあと感じていましたが、病院内だとスポリとおさまって、なおかつ奥行きがちょうどフードが置きやすい大きさととなっています。

棚の思い出

この棚、私(院長)が、学生時代に買ったものです。

ちょうど、大学に入って一人暮らしとなった時、アパートには家具はベッドしかありませんでした。なので、ものを段ボールの中に収納してたり、ラジカセを地べたに置いていたりしていました。

こりゃイカンと、ある日、新宿の無印良品に行き、この棚を買ったのです。

無知故の無茶

ところが、そのころは、家具など買ったことがなかったので、ある程度の大きさの家具はふつうは車で運ぶ(配送かマイカー)ということを知らず、「配送しますか」と店員さんに聞かれてはいそうですかと言わず、「すぐに使いたいので持って帰ります」などと言ってしましました。(店員さんは、怪訝そうな顔をしてましたが…)

もちろん、車どころか免許もありませんでしたので、新宿から中央線に乗って電車で持って行かなければいけません。

家具屋さんに行くとわかるのですが、店内は広いので家具は実際より小さく見えます。ところが、家に入れると意外と大きいなということがあると思います。この時も店では棚は小さく見えました。なので、まあいけるだろうと思ってしまったのです。しかし、実際運ぶとなって、見てみるとなかなかの大きさです。さらに棚板が4枚、木製なのでメチャ重いのです。

紐をかけて、取っ手を付けてもらって店を出ましたが、30メートルでもう後悔しました。

とにかく重い、そして取っ手が手に食い込みだんだんと激痛に変わっていく…。

どうりで、あの店員怪訝な顔してたわけだ、もう引き返せないし、なんで持って帰るなんて言ってしまったんだ、俺のバカバカ、助けてドラえもーん…などと思っても、時すでに遅し、前に進むしかないのです。

なんとか新宿から中央線で最寄駅まで着きましたが、そこからまた歩かないといけません。

もう全然進みません。進んでは休み進んでは休みを2メートルごとに繰り返し、10メートル進むのに10分くらいかかります。あっという間に日が暮れ、夜になり、泣きそうになりながらアパートの下までたどり着きました。

ここで最後の難関。当時部屋が3階にあり、当然エレベータなどついていないので、階段を持って上がらなければなりません。階段をヒイヒイ言いながら上がり、やっとこさっとこ部屋へ帰った時は疲労困憊でした。着いた時には握力はほとんど無く、もちろん翌日激しい筋肉痛になりました。結局、午後6時に店を出て、帰ってきた時には、夜の10時を回っていました。通常30〜40分くらいで帰るところを4時間もかかってしまったのです。

あの時の棚がこうして今も

そんな思いをして持って帰った棚ですが、前述のようにあまり使い勝手が良くなく持て余していました。ところが、今回開業する際に役に立ったというので感慨深いです。

棚を買った当時は、まさかこの棚が、将来動物病院を開業して、そこに置かれることになるとはまったく想像もしなかったです…。必死で運んでる若きクロダ青年にそのことを教えてあげたらどんな顔をしたでしょうか。

「そんなことより運ぶの手伝ってくれ」と言うかも…。

Image本当に家に着かないと思いました。

大阪府茨木市もみじ動物病院

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